ベラルーシ化学大手、制裁への対応で「暗号資産での支払い」検討

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 ベラルーシの大手化学企業が、国際社会から国内企業に課されている制裁を回避するため、暗号資産(仮想通貨)を利用しようとしている。

 米国およびEU(欧州連合)はこの夏、ベラルーシに対してさまざまな制裁を発動し、カナダ・英国・スイス政府もこれに追随した。これにより、ベラルーシの大手企業の多くは、決済ネットワークや銀行など従来の金融経路を利用した取引から締め出され、窮地に立たされている。

 しかし、化学大手グロドノ・アゾトの公式サイトに掲載された記事によると、同社の経済・金融責任者であるディミトリ・ゴローシコ氏が「現代的なデジタル経済を企業に構築するため、暗号資産で支払いを行う可能性に関する問題を解決するよう指示された」という。

 記事では「ベラルーシでは17年、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領がデジタル経済に関する法令を出したことで暗号資産が合法化された」と説明している。

 ヨーロッパ最後の独裁者と呼ばれるルカシェンコ大統領は、国際社会から正統な大統領としては認められていない。

 グロドノ県を拠点とするグロドノ・アゾトは国営の窒素化合物・肥料メーカーであるが、2006年以降、断続的に制裁を受けてきた。15年には制裁の多くが緩和されたものの、首都ミンスクで暴動が起きた20年の選挙後、再び制裁が発動された。

 同社は暗号資産計画の詳細については明らかにしなかったが、過去には他国で同様の方法が取られている。国際社会からの制裁を受けているもう1つの国であるベネズエラでは、政府が大胆にも暗号資産を利用した計画に取り組んだ。その結果、政府はビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)の大量に保有していると報じられている。

 しかし、ベラルーシ国内でさえも、グロドノ・アゾトがこの新たな暗号資産計画で成功するかどうかについて、一部では疑問の声が上がっている。

 テレグラフの報道によると、為替ブローカーのアリパリ・ユーラシアでシニアアナリストを務めるヴァディム・イオスブ氏は「商品への支払い、商品への支払いの受け取り、労働者への給料の支払いについては問題ない」と主張した。

 同氏は、「欧州および米国」に制裁によって、国際取引で利用されている主要通貨である「米ドル・ユーロでの支払いが難しくなる」だろうが、そのような国は「暗号資産での支払いを管理していない」と指摘している。

 しかし、現段階で強調すべき非常に重要な「ただし」があるとして、次のように述べた。

 「暗号資産で支払いを行うためには、供給者と購入者が合意しなければならない。そして、世界ではこれに同意するものはいないだろう。従って、これは無知で的外れな試みなのだ」

 イオスブ氏は続けて、この暗号資産計画が「機能する」ためには、「民法をはじめとする大量の法律を書き改める」必要があるとした。政府が協力したとしても、「何年もかけて取り組まなければならないことがある」と主張している。

 しかし、ルカシェンコ政権に対する制裁が続く場合、ベラルーシ政府はそれを選択するかもしれない。ベラルーシはこれまでも、国の経済活性化のために暗号資産を利用してきた。西ヨーロッパや米国との関係が改善しない間は、ルカシェンコ大統領がベネズエラに倣う可能性も十分にある。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/belarus-chemicals-giant-explores-making-payments-in-crypto-as-sanctions-bite.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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