地元住民が湖に不安、BTCマイニング企業のPR活動は難局

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 ニューヨーク州北部のビットコイン(BTC)マイニング(採掘)企業が、「ガスを利用したマイニング活動によって美しい湖を『破壊』している」と訴える地元住民から抗議を受けている。

 NBCニュースによると、1人の住民は「湖が非常に温かく、お風呂の中にいるようだ」と話した。問題となっている湖とは、フィンガーレイクス最大のセネカ湖。住民らは、「マイニング施設が大気を汚染し、湖の水温を上げている」と主張しているという。不満を抱く住民らはこの夏、エイボンにある環境保護局の前で抗議活動を行った。

 抗議を受けている施設はグリーニッジ・ジェネレーションが運営しており、過去18カ月間においては同施設の出力を上げている。同社は住民からの訴えを強く否定し、CEO(最高経営責任者)のジェフ・カート氏は「施設による環境への影響は今、これまでにないほど良好だ」と述べた。同氏は続けて、8000台のマイニング機器を稼働させているグリーニッジ・ジェネレーションの事業は、「国および州による環境許可の範囲内」にあり、31の雇用も生んでいると説明した。

 同社は、PR活動にも力を入れているようだ。地元の消防署に2万5000ドル相当の備品を寄付したり、地元の「教育・学習プログラム」に2万ドルを贈ったりしている。

 カート氏によると、グリーニッジは20年2月から21年2月にわたり、1トークンあたり約2869ドルのコストかけて1186BTC(4070万ドル)をマイニングした。

 レポートにある通り、同社は「数々の米国の温室効果ガス削減プロジェクト」からカーボンクレジットを購入することで、カーボンニュートラルを達成しようとしている。

 しかし、EPA(米環境保護庁)の元地方職員を含む住民は、頭を抱えている。

 元EPA職員のユディト・エンク氏は、「カーボンオフセットは、温室効果ガス削減目標を達成するためにはそれほど有効な手段ではなく、ニューヨーク州にはそれを規制する制度もない。ニューヨーク州は、温室効果ガス排出量を30年までに40%削減するという目標を法律で定めた。グリーニッジがビットコインのマイニング活動を続けるなら、その目標は達成できないだろう」と主張した。

 ツイッターでは、不安を煽っているとしてNBCなどのメディアを非難する声もある。ビットコインマイニング企業コンパスでコンテンツディレクターを務めるザック・ボエル氏はNBCの記事について、「ビットコインマイニングのせいで、セネカ湖は沸騰寸前にあるとかなり直接的に暗示している」と指摘。「数千台のASIC」がセネカ湖規模の湖を「風呂の中にいると感じさせる」ものにしてしまうという事実に異議を唱えた。

 非難されているメディアの記者は現地を見ていないのではないかと疑問視する意見もある。

 あるユーザーは、「報道が本当であるのなら、なぜ誰もワインカントリーにある最も冷たく最も深い湖で、温泉に適した温度の水を作ってお金儲けをしないのか」と皮肉を述べた。

 一方で、グリーニッジ・ジェネレーションは、州の環境当局が「同社施設が環境に重大な影響を及ぼさない」と判断した報告書を公開した。

 しかし、施設からの排出量は「急増している」と同メディアは続ける。環境団体アース・ジャスティスが公開記録を請求して得た規制関連の資料によると、20年後半、同社施設の稼働率は13%だったが、計2億2053万9332kg相当の二酸化炭素を排出していたという。18年の1億823万768kgから増加している。グリーニッジのマイニング施設は、摂氏42度以下の温度で1日あたり5億1100万リットルの水(またはセネカ湖の推定総水量の0.003%)の放出が認められている。しかし、NBCは「熱に関する全面的な分析は行われておらず、23年まで実施されることはないだろう」と伝えた。

 住民は、「ニューヨーク州にある30の発電所がビットコインマイニング施設に変えられるかもしれない」と恐れている。

 一方、6月に伝えられた通り、ニューヨーク州では、大規模なビットコインマイニング事業を停止させる法案が否決されている。IBEW(国際電気工組合)が組合員に不公平だと反発したことが否決の要因だった。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/bitcoin-miner-runs-into-a-pr-crisis-as-local-residents-worry-10938.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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