米SECコミッショナー、厳しい規制が暗号資産関連の革新妨げ得ると懸念

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 1人のSEC(米証券取引委員会)高官が、暗号資産(仮想通貨)に対して自主規制を促進するのではなく、厳しい規制を課そうとする規制機関の取り組みに反対の声をあげた。この主張は、5人のSECコミッショナーのうち2人の共和党の1人、へスター・ピアース氏によるもので、SEC幹部の中で暗号資産を巡る対立が深まっていることがわかる。

 ファイナンシャル・タイムズによると、複数のSEC職員が暗号資産市場における役割をより積極的に果たそうとしていることや、それがいかに革新を妨げ投資意欲をそぐことになるかに対して、ピアース氏は懸念を示している。

 同氏は「規制機関の最初の反応はいつも『厳しく管理し、すでに規制を敷いている市場のように整備する』というようなものであることを案じている。これがイノベーションにとって良いことなのかは分からない」と述べた。

 ピアース氏は、意見が異なるコミッショナーの名前は挙げなかったが、SEC新委員長のゲイリー・ゲンスラー氏が暗号資産をより厳格な規制の枠組みの中に入れようと取り組んでいる中での発言だった。

 ゲンスラー委員長は5月26日、下院歳出委員会の金融サービス・政府全般小委員会の公聴会で国会議員に対し、暗号資産は「価格変動が激しく投機的な資産クラス」であり、トークンの多くは米国証券法の管理下にある投資商品であるとの見解を(再度)示した。

 世界の暗号資産市場価値については、取引所がSECに登録されていないため、報じられている出来高の数値データは監査あるいは規制当局に報告されていないと指摘。「これは暗号資産市場に存在する、数々の規制関連の不備の1つに過ぎない」と述べた。

 ゲンスラー委員長の発言に対して、ピアース氏は「投資家が本来のP2P(ピア・ツー・ピア)取引を行うことを難しくしている」ことを懸念しているとコメント。また同氏は、「すべての規制は政府レベルである必要はない」と考えているという。

 ピアース氏は「個人が非常に効果的な自主規制を行うことができる」と主張した。

 暗号資産の規制強化を推し進めているのはゲンスラー氏だけではない。例えば5月、OCC(通貨監督庁)、FRB(米連邦準備制度理事会)、FDIC(連邦預金保険公社)の3つの連邦銀行規制当局が、暗号資産規制に焦点を置いた「省庁間スプリントチーム」に関する最初の会合を開いた。

 ピアース氏はドナルド・トランプ前米大統領の指名を受けて18年にSECに加わった直後、規制の枠組みの中でブロックチェーン技術を推進する姿勢から「暗号資産の母」の異名が付いた。

 4月、ピアース氏の主導でトークンのセーフハーバー提案の更新版が公開された。その内容は、SECの規定に従うことで、暗号資産事業がICO(イニシャル・コイン・オファリング)を利用してトークンを提供することができるというものだった。このことでピアース氏は、暗号資産業界を代表する様々な人物から称賛を浴びていた。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-mom-worried-tight-regulation-could-thwart-crypto-inn-10624.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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