米暗号資産トレーダーの抜け道となるタックスヘイブン市民権は長く続かないだろう

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 あるロシアの元プロ船乗りが、キャピタルゲイン課税を避けるために法律の抜け穴を求める米国の暗号資産(仮想通貨)トレーダーに向けて、タックスヘイブン(租税回避地)での投資プログラムを推奨している。しかし、各国の規制当局がタックスヘイブン対策を強化した場合、このプログラムは長くは続かないかもしれない。

 「Plan B Passport」と呼ばれる当プログラムは、米国在住のロシア人で、元プロ船乗りのケイティ・アナニーナ氏(26歳)が主導する。同社のシステムはこうだ。米国のビットコイン(BTC)・アルトコイントレーダーが、暗号資産に対するキャピタルゲイン課税から逃れることができる7つのタックスヘイブン国のうち、1つ国の投資プロジェクトに資金を出す。

 CNBCとのインタビューで、アナニーナ氏はプロジェクトについて、一部の国では、新規事業への資金提供、不動産の購入、国債の購入、あるいは国の財源への直接寄付を行ったことへの対価として、パスポートを取得することができるため、米国民は暗号資産に対するキャピタルゲイン課税を逃れることができる、と説明。

 しかし、これには多額の金銭的コストがかかる。アナニーナ氏によると、パスポート取得にかかるコストは一般的に10万ドルから15万ドルほどだが、これにいくらかの追加費用と彼女自身の取り分が加えられるという。

 同氏は、「これは基本的に、国が持続的に成長するための寄付である。そのため、クライエントは10万ドルから15万ドルの寄付に加え、いくらかのデューデリジェンス(投資先調査)費用、管理費用、そして私の弁護士費用2万ドルを支払うことになる」と説明した。

 対象の国は、ポルトガル、セントクリストファー・ネービス、アンティグア・バーブーダ、ドミニカ共和国、バヌアツ、グレナダ、セントルシア。

 ロシア代表セーリングチームの元メンバーであるアナニーナ氏は、プロジェクトを立ち上げた動機について、「政策の影響が私にまで及び始めたなら、保有するすべての暗号資産をもってどこかに逃げたいと思う。私は頭が切れるので、200ドル相当のビットコイン(BTC)がいつかは10万ドルになると知っていた。政府がその40%を徴収すべきだとは思わない」と話した。

 しかし、各国の規制当局は過去数カ月、タックスヘイブン国に目を光らせている。アナニーナ氏のプロジェクトが一時的なものに終わる可能性があることを意味する。

 G20は7月、多国籍企業が高額な税金を逃れるためにタックスヘイブンを利用することに歯止めをかけるため、協力する意思を示している。ガーディアンが報じた。G20構成国は合意書に署名したが、詳細はまだ明かされていない。21年中には具体的な措置を打ち出すことになるだろう。

 エコノミック・タイムズによると、このような動きはすでに一定の影響を与えており、多くの有名金融アドバイザーはクライエントに対し、タックスヘイブンとして挙げられている国への投資を避けるようアドバイスしている。

 一方で、タックスヘイブンの国際リストに載らないよう奮闘している国もあるようだ。マルタは最近、FATF(金融活動作業部会)のグレーリストに追加された。The Times Of Maltaによると、同国はFATFからの指摘に対処してリストから抜けようとしており、規制当局に協力を依頼したという。米国やその同盟国がタックスヘイブンに科す制裁のようなものを喜んで受け入れる国は減っているようだ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/tax-haven-citizenship-loophole-for-us-crypto-folk-may-not-st-11035.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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