BTCへの「政府の寛容姿勢」を当然と思うな―アリアンツ・チーフエコノミスト

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 ドイツの保険会社アリアンツで主任経済顧問を務めるモハメド・エラリアン氏は、世界中の投資家からのビットコイン(BTC)への関心が急速に高まっている要因として、民間セクターでの普及が今後も拡大し続けるという認識があるためだとした。しかし、暗号資産(仮想通貨)は政府が容認した場合にのみ存続することができるという。

 英ケンブリッジ大学クイーンズカレッジの学長でもあるエラリアン氏は、CNNとのインタービューで自身の見解を述べ、ビットコインは「政府の価値を落とし、通貨の発行によって利益を得る仕組みである『シニョレッジ(通貨発行益)』を奪っている」と主張した。

 民間セクターでの導入拡大が続くと予想しているため、人々はビットコインへ投資する。エラリアン氏は、「そう考えることは妥当」だとしたが、投資家が同時に政府が介入することはないと思い込んでいることに警告。この想定が正しいという確信はないと述べた。

 「皆に十分気を付けるよう声をかけている理由もここにある。暗号資産は政府が容認した場合にのみ存続することができるのだ。人々は民間企業における導入拡大だけでなく、政府の寛容な姿勢も前提としているが、後者に関しては確かではない」

 エラリアン氏は続けて、一面的な見方をするとビットコインはかなり巨大であるため崩壊することはないが、より広い視点で見た時、流動性に関する課題があると主張。今までのところ21年に「3つの流動性に関する問題があった」ことに言及し、「どんなに小さな問題であっても大きな問題に発展するかもしれない」と指摘した。

 同氏はビットコインの最近の上昇に関して、FRB(米連邦準備制度理事会)による量的緩和政策や記録的なマネーサプライを見て、国債を資金の最も安全な逃避先とすることはできないとする投資家が増えてきているためだとした。

 同氏によると、この中央銀行による大規模介入によって市場に歪みが生まれているという。国債は投資家にとって安全資産であり、株式を離れ多角化を図る手段としても利用されている。しかし、国債価格が現在のように人工的に決定されている、そしてそれが高すぎる場合、リスクを軽減する手段ではなくなり、投資家は他の投資方法を求め始める。同氏は「通常、ゴールド(金)に注目するだろうが、金市場にも問題がある。そして人々はリスク軽減の手段を探し求めた結果ビットコインにたどり着いた。ビットコインは値動きがかなり激しいため、ばかげているように聞こえるかもしれないが」と述べた。

 それにもかかわらず投資家が暗号資産に資金を投入する理由としてエラリアン氏は、「現状、一部の投資家にとってはビットコインが比較的まだ良い資産であるため」とした。

 CNNのジュリア・チャタレー氏は、FED(連邦準備制度)が出す指標であるマネーサプライM2が2月、前年比27%であったことを指摘。M2はM1(現金通貨と預金通貨)に「準通貨」(貯蓄預金、金融市場における証券、投資信託、定期預金など)を加えた通貨の供給量を示す。インベストペディアによると、マネーサプライやインフレ予想を示す指標として、さらには中央銀行による金融政策の目標となるものとしても考えられている。

 それに対しエラリアン氏は、投資家の中には防衛的な理由でビットコインに投資するものや、投機的な理由で投資するもの、マネーサプライの増加によって通貨の価値が低下していると考えているものがいると答え、最後に「マネーサプライが増えれば増えるほど、ビットコインを利用する人も増えるだろう」と伝えた。

 UTC(協定世界時)6日10時25分、ビットコインは1日で5.2%上昇、1週間で2%上昇し1BTC=6万405ドルで取引されている。1カ月で約19%、1年で753%上昇している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/don-t-assume-government-tolerance-of-bitcoin-allianz-chief-e-9814.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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