IMFが金利上昇はリスク志向の低下招くと予想、ビットコインはどうなるか

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 米国などで金利が上昇することで、リスクの高い投資に対する投資意欲が後退するかもしれない。IMF(国際通貨基金)による最新の「世界経済見通し」が伝えた。

 超低金利の影響から、機関投資家(及び個人投資家)はビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)に注目している。そんな中公開されたIMFの見通しでは、米国の財政政策が伝統的資産よりもリスクが高いとされる暗号資産市場にマイナスの影響をもたらすと予想している。

 しかし、レポートではFRB(米連邦準備制度理事会)が金利を引き上げたとしても、すべての状況においてグローバル市場のリスク志向が低下するわけではないと説明。金利上昇と共に、例えば先進諸国の経済回復に関する明るいニュースが報じられることで、国際的投資家がリスクを回避する機会は抑制されると仮説立てている。

●リスク志向

 レポートでは特に新興市場(つまり新興国、新興国の経済)やリスク許容度について注目。調査結果はビットコインや暗号資産市場に直接的な影響を及ぼすものとなった。

 IMFの研究者らは4章からなるレポートを要約、「米国における経済状況の変化を要因としない米政策金利の上昇によって、新興市場では財政の引き締めが起こる」と述べた。

 つまり、経済に関する良いニュースがない状況下で米国が大幅に金利を引き上げた場合、投資家の新興市場への投資意欲を阻害してしまう。さらには、ビットコインなどの(比較的)リスクの高い資産への投資意欲も妨げる恐れもある。

 レポートは、金利が引き上げられ資金の入手が困難になった場合、銀行や機関投資家がリスクを回避したポートフォリオを求めることになると予測。

 「こうなると、世界規模でのリスク志向の変化、新興市場への資本の逆流、国際銀行によるレバレッジ解消、外国為替の脆弱性が露見される新興国の通貨価値の下落が引き起こされる可能性がある」とした。

 レポートでは金利上昇がもたらす投資への影響は具体的に数値化されていないが、FRBが20年3月15日に基準金利を0%まで引き下げてから12カ月間でビットコインが1000%上昇したことを踏まえると、暗号資産の歴史的な上昇の中で金利が少なくとも一役を担ったとする結論を否定することは難しいように思える。

 金利はゼロに近い水準を維持したままだが、大幅な金利上昇がビットコインなどの暗号資産市場に影響を与えると想定することは全くもって当然である。

●より望ましいシナリオ

 幸いにも、IMFのレポートは悲観的なものばかりではない。金利の引き上げと経済不振がリスクの高い投資への需要を低下させるとしているが、金利は上昇するがリスク許容度はおおよそ一定を保つとするシナリオも描いている。

 「対して、米国の経済活動に好材料となるニュースが新興市場の経済状況にもたらす影響は比較的少ない。新興市場の債券に対するVIX(ボラティリティ・インデックス)指数やプレミアムリスクが低下するとき、新興市場に資本が流入する傾向がある」とした。

 3月に就業者数が91万6000人増加したこと、新型コロナウイルスのワクチン接種者が約1億人に達したことなど、米国経済では最近、経済関連の明るいニュースが続いている。これを見ると、レポートが描く前向きなシナリオも実現される見込みは十分にあるように思える。金利の引き上げがより現実的となっている一方(特にインフレ率が上昇していることで予想される)、経済の回復によってリスクに対する投資姿勢のバランスも維持されるはずだ。

 伝えられている通り、FRBはFFレート(フェデラル・ファンド・レート)の誘導目標レンジを0%から0.25%に据え置くことに決定した。FRBが判断する最大限の雇用水準と労働市場状況が一致し、インフレが2%に上昇し、一定期間2%を適度に超える軌道に乗るまでの期間、この目標レンジを維持することが適切であるだろうと伝えている。

 恐らく、今すぐにビットコインなどの暗号資産が見捨てられるようなことはないだろう。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/imf-says-higher-rates-might-reduce-appetite-for-risk-and-bit-9812.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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