ビットコイン半減期に対するマイナーの期待と戦略

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・ビットコイン採掘機の40%が半減期後の2週間停止すると一部予想されている。
・マイナー(採掘者)は新たなメソッドにより採掘収入が増加することを期待している。

 ビットコイン<BTC>半減期が急速に近づく中、マイナーはすでに行動に移り始めている。旧式の採掘ハードウェアを撤去するものもいれば、ビットコイン価格が半減期後に一定の値以下まで急落した場合装置をオフラインにする準備をするものもいる。

 しかし半減期によって採掘収入が50%ほど明らかに減少し多数の採掘機の電源が切られるとされる一方、マイナーはこの短期ボラティリティ(変動率)と上昇するビットコイン価格への投資という事象の中で均衡を取り戻すことを期待している。

●2週間にわたるブロックと取引データの鈍化

 この記事を書いている時点では、ビットコインは1BTC=7170ドルである。悪くないが、2月では1BTCの平均採掘コストが6851ドルだったものが3月の下旬までに7300ドルまで上昇したと示したTrаdeBlockによる予測と比較してみるとそれほど高騰しているとは言えない。

 この価格では、半減期後は新たなビットコイン6.25ブロック分の報酬を得るために採掘者は約46000ドル(平均)を費やさなければいけない。これによって腕のある(報酬を得るという意味で)マイナーに1ブロックにつき約1000ドルの損失をもたらすことになる。ここで忘れてはいけないことは、1日に約144ブロックが採掘されているということだ。

 採掘速度と採掘の難易度が上がり続け、マイナーが装置を新型モデル(さらに高価であることは確かである)に取り換えた場合、この半減期後事態はさらに悪化するかもしれない。3月下旬、TrаdeBlockは1ビットコインの採掘に掛かる総費用は12000ドル~15100ドルにまで上ると予測した。

 確実に何かを妥協する必要があるのだが、多くのマイナーとマイニングプールは採掘装置の電源を切り、ビットコイン採掘速度の減少とある意味ではコストを減少させるための準備をしているという。

 「ビットコイン半減期は我々の事業に少なからず影響を与える。一部の採掘機の電源が落とされると、ビットコインの採掘速度は半減期後減速するだろう。」とF2Poolの最高マーケティング責任者であるチンフェイ・リー氏は言う。

 リー氏はまた半減期後の2週間について「ビットコインブロックの発生速度は急激に落ち込み、ビットコイン取引承認の速度は減少するだろう。」と予測する。

 半減期後どれほどの採掘機が停止するのかに関してリー氏は、「半減期後の2週間この産業全体で40%かそれ以上の採掘機が停止する」と予測し、ビットコイン価格は安定を保つと考えている。

 しかしリー氏はこの最初の2週間が過ぎると再び緩やかな均衡状態となると考えている。「採掘速度と採掘の難易度は調整され最終的にはバランスを保つようになる。その時はビットコインネットワークにおける採掘速度は半減期前の65%から75%で安定化するだろう。」と彼は推測する。

●様々な市場ポジション

 もちろんすべてのマイナーとマイニングプールがF2Poolと同じ見通しをしているわけではない。例えばOKExPoolはその採掘能力の40%以下を停止させると考えている。

 「私たちの採掘能力と採掘速度はビットコイン価格が低水準に達してもほとんど影響を受けない。」とOKExの最高戦略責任者のアリサ・シュウ氏は話す。

「総計ビットコイン採掘速度の約30%~40%を占めるAntminer S9が最初に停止する廉価採掘装置モデルとなると考えている。しかし我々の利用者の90%以上がWhаtsminer M20SやWhаtsminer M21S、Antminer S17のような高価採掘装置モデルを使いビットコインを採掘している。」

 リー氏と同様、シュウ氏も最終的にビットコイン価格が大幅に下落しても新たな均衡状態は遅かれ早かれ後に続くという。

 ロシアを拠点しビットコイン採掘のコロケーションサービスを提供するビットリバーもまた、ビットコイン半減期はその運営にそれほど大きな影響は与えないのではないかと考えている。

 「仮に最低の場合で想定した値以下に価格が下落しても我々が持つ総容量の15%~20%程度にしか影響が及ばない。我々は世界の最低消費電力と高度なリスク計算をもって、利用者が安心できるような金銭的条件を与え、旧世代ハードウェアを停止させる構えでいる。」とCEO(最高経営責任者)のイゴール・ラネッツ氏は言う。

●多様な戦略

 減速する採掘速度と旧式ハードウェアの停止の他に、特にビットコインの価格が急落した場合などマイナーはビットコイン半減期にどのように適応するのだろうか。

 「採掘収入を増加させるためにいくつかのメソッドを準備している。最も直接的なものはマイナーに最も収益が見込める通貨の採掘と、採掘収入の大幅な増加を維持することを可能にするビットコイン、ビットコインキャッシュ<BCH>、ビットコインSV<BSV>の自動切換え機能である。」とリー氏は述べる。

 マイナーの中には利益が減少(または減少が予想される)期間にキャッシュフローを維持するためにビットコインのストックを売るものもいるかもしれない。しかし少なくとも何人かのマイナーはその可能性は低いと語る。

 「我々はビットコインのストックを多く所有していないが、ビットコインとその他希少資産は他の市場が損失を出したときでさえも投資家たちを引き付け続けると予想している。」とラネッツ氏は言う。

 F2Poolのリー氏はまたビットコインへの需要の増加は半減期を安定化させる働きがあると考えている。ビットリバーのラネッツ氏はビットコインを減少させること以外の戦略はマイナーの収入源を維持する助けとなると述べる。

 「私たちは事前に180日間を上限にマイナーが収益を確保できるようOKExPoolでリスク回避サービスを提供している。それらによって値下がり市場でリスク回避をすることで一定の収益を保てるようになる。」

 ラネッツ氏はまた前回の2度の半減期後に起きたようにビットコイン価格が長期的に値上がりすることに期待している。この場合、マイナーがビットコイン半減期後厳しい数週間を経たとしてもいつか状況は持ち直すことになる。

 しかし多くの人々が知るように、過去の実績があっても次回も同じ結果になるとは限らない。4月19日時点での状況はビットコインが未発達で知名度も低かった12年と16年の半減期で見られたものと同じではない。

 TrаdeBlockによると「20年の半減期については考慮すべき相違点が多数存在する。例えば採掘オペレーターによる影響が前回の半減期に比べて今回のほうが少ないということや、COVID―19(新型コロナウイルス感染症)による景気後退に関連する総市場リスク、そして採掘の費用効率が想定以上に向上しているということなどがある。」ということだ。

 加えて、話はこれだけではない。半減期が起こると予想されている5月12日まではまだ23日もある。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/exclusives/hopes-and-strategies-in-play-as-miners-prepare-for-bitcoin-h-6331.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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