EUの委員会、国際基準に沿った仮想通貨規則を要求

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 仮想通貨に関連した規制のアービトラージ、つまり規制システムの抜け穴を利用して不利な規制を回避する手法を終わらせるように欧州議会内の委員会が求めている。この委員会は、仮想通貨規制は国際レベルで行われるべきだと提案している。

 ECON(経済金融問題委員会)の要請を受けて行われた、暗号資産の発達および関連する規制問題とその対応策についての研究論文が明らかにしたことによれば、グローバルで容易にアクセスできる暗号資産がもたらす規制上の課題には様々な国が取り組んできたものの、国内行動は必ずしもそれぞれが同調しておらず、規制のアービトラージを行う余地を残しているという。なおECONは、他の機関とともに欧州中央銀行を監督する責任を負っている。

 論文では、「規制のサヤ取りを阻止するために、暗号資産に関する規則作りは欧州レベルで行われるべきであり、国際基準を実現するものであるとより望ましい」と主張している。

 また、AML/CFT(資金洗浄防止とテロ資金供与対策)を例に挙げて、それらも世界的現象であり、犯罪者は規制システムのギャップをより悪用しやすい場所を求めて、最も有利な規制を与えている国に活動拠点を置くだろうと述べている。「このことは、暗号資産が関係したML/TF(資金洗浄とテロ資金供与)活動においても疑いようのない真実である」。論文は続けて、アメリカがAML/CFT措置を強化しているため、犯罪活動がEUに移動する可能性が高いことを説明した。しかし、規制基準が国際レベルで設定されていれば「それらの活動を効果的に根絶できる可能性がはるかに大きくなる」としている。

 論文はFATF(金融活動作業部会)とEUの協力を継続することが必要であり、EUはFATFの国際基準を導入すべきであることを認めているが、同時に「EUはもっと改善できたはず」で、「国際的なAML/CFT法と比べ明らかに遅れを取っていた」と指摘した。さらに、AMLD5(第5次資金洗浄対策指令)の仮想通貨に関する規定は「EU加盟国がそれを国内のAML/CFT法へ翻訳するはずだった時期には、すでに時代遅れになっていた」と述べた。したがって、加盟国個別の行動は有益かもしれないが、十分ではない。

 また、論文は主な懸念事項と対応策についてまとめ、以下のことを説明した。

 1.グローバルな民間ステーブルコインは金融の安定性と金融政策に対する脅威である。G20は十分な規制体制が整うまではいずれも発行されるべきではないというアプローチを取っている。ステーブルコインには、国際的な規制基準をはじめとする協調の取れた世界的対応が必要である。

 2.ボラティリティを考えると「ほとんどの暗号資産は金融機関の自己資本への信頼できる出資金を構成することが出来ない」。金融機関が大きな損失を被っても、暗号資産を含んだバランスシートは金融機関の財政状況の歪んだ姿を示す可能性がある。暗号資産を取り巻く不確実性を対処する最良の方法は、それらを金融機関の自己資本から差し引くことだ。

 3.仮想通貨は広く使用されているが、適切な制度がないため、資金洗浄とテロ活動のリスクが高まっている。様々な対応策の中で、論文はAMLD5の範囲を拡大すべきだと述べている。同様に、EUによる仮想通貨の定義も、投資トークンやユーティリティトークン、ゲーム内通貨、そしておそらくはCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)を含めるように拡大すべきであり、同時に仮想通貨から仮想通貨への交換という「盲点」も対処すべきだとしている。

 一方で、欧州委員会はグローバル決済市場における地位を高めることを望んでおり、12月に暗号資産の規制に関する意見公募を開始した。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/an-eu-committee-calls-for-crypto-rules-w-international-stand-6276.htm

This story originally appeared on cryptonews.com.

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