ドイツ中銀総裁、CBDCに冷ややか

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 ドイツ連邦銀行のイェンス・ヴァイトマン総裁はCBDC(中央銀行デジタル通貨)に関する議論に新たに冷や水を浴びせ、CBDCは金融システムと銀行の取り付け騒ぎを不安定化させると主張した。

 ドイツの中央銀行の総裁であるヴァイトマン氏はドイツのフランクフルトでのスピーチで、CBDCの普及は「深刻な影響」を有していると述べた。

 CBDCは最近とてもよく議論されている。リトアニアの中央銀行のビタス・バシリャウスカス会長は最近、国際決済銀行に対してCBDCの現実性について好意的に語っている。

 国際決済銀行、バシリャウスカス氏、ヴァイトマン氏らの考えはデジタル・トークンにはいくらかの利点があるというものである。しかし、彼らはビットコイン(BTC)のような分散型の仮想通貨に関しては非難している。

●壊れやすい金融の安定性

 CBDCは中央銀行が発行し、三つ目の新たな「種類」のお金を形成する、新しくてより効率的なものであるとこれまで表現されている。可能性の話ではあるが分散台帳を利用することで、CBDCは仲介者無しで運営可能であり、世界中で利用がより容易なものになる可能性がある。

 「分散台帳上で運営可能であると主張している者もいる」とバシリャウスカス氏はCBDCの利点を語る中で表現した。「そのような場合、CBDCはアクセスを制限されたデジタル・トークンで中央銀行における準備金を代替するか、補完するだろう」。

 「トークンはベアラー・アセットであり、つまり取引において送金者は仲介者無しに受取人に価値を移転するだろう。これは中央銀行が実際の価値を移転させることなく口座を操作する現在のシステムとは根本的に異なるものである」

●反論

 これらのCBDCの利点は5月の終わりの米ワシントンでの会議におけるスピーチでバシリャウスカス氏によって述べられた。そして今、ヴァイトマン氏は警告を出している。

 ヴァイトマン氏は以下のように述べる。

 「CBDCはより流動的で安全な投資先であり、危機において金融の安定性は今よりももっと壊れやすいものになるだろう。従って、一般的な『安全への逃避』、そして特にデジタルな銀行の取り付け騒ぎがより早く、大きな規模で発生する可能性がある」

 さらに、ヴァイトマン氏はCBDCへの需要は「現金よりも多く、不安定であり、それに応じて中央銀行のバランスシートにも影響がある」と述べた。

 ヴァイトマン氏は警告だけでなく、中央銀行はもっとデジタルなものを提供するべきだと考えていると述べた。

 「私は中央銀行は市民に現代的で処理が早く、インターネットを利用した支払手段を提供する義務があると考えている。考え方としては、金融の安定性に不必要なリスクを与えることなく、最新の技術で最も新しいソリューションを開発するというものである」。

●BC(ブロックチェーン)は好きではない

 上述のスピーチの中で、ヴァイトマン氏はBCに関する考えを共有し、BCを遅くて高いと述べた。ヴァイトマン氏はBCを統合する試験は惨めな失敗に終わったと説明した。

 ヴァイトマン氏は以下のように述べた。

 「BCソリューションはあらゆる点で良くなかった。プロセスには少し長く時間がかかり、比較的高いコストがかかった。同様の経験は金融業界の他の場所でも見られている。BCをベースとしたいくつものプロトタイプが作られているが、アプリケーションにおける真の飛躍的な発展はまだ起きていない」

 デジタル通貨の利点が主流派に浸透する中で、様々なアプローチが未だに存在している。中央銀行はBCテクノロジーに懐疑的であるように見え、圧倒的にBCテクノロジーを過小評価している。

 しかし、CBDCに関する議論は世界中で勢いを得ている。それでも、その正確な性質や機能が確認されるのはまだ先だ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.ccn.com/germanys-central-bank-central-bank-digital-currencies

This story originally appeared on CCN.com.

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