モラー・レポート、「ロシアはBTCを利用して米大統領選に干渉」

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 長く待たれていたモラー・レポートが16年米大統領選に干渉するためのロシアによる広範な行為を明らかにしたことは多くの人がすでに知っている。多くの人がドナルド・トランプ大統領がロシアと何らかの方法で共謀したかどうかに注目している一方で、あまり注目されていないのは上述のレポートによって、ロシア政府に関係する諜報員がヒラリー・クリントン氏を妨害し、トランプ氏を助ける活動の中でビットコイン(BTC)を広く利用したことが明らかになったことである。

 このレポートによると、ロシアの軍事諜報部のために働いているエージェントはVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)の購入から政治プロパガンダを提供するドメインの購入まですべてにおいてビットコインを利用した。これはトランプ氏が全員の予想を裏切り勝利を飾った16年米大統領選への広範囲にわたりそして成功したように見えるロシアによるハッキング行為の一部である。

●ビットコイン取引は追跡できる

 仮想通貨に詳しい人は知っているかもしれないが、ロシアの工作員は仮想通貨を使用して行われた取引は匿名であり追跡不可能であるという間違った想定の下で行動していたように見える。実のところ、これまで数回にわたって示されているように、いくつかの重要なデータがあれば、ビットコイン取引はそこまで追跡することが難しくない。

 今回の場合、GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)のエージェントはビットコインのみで取引を行うことで従来の金融システムの外で行動しようとしていたが、仮想通貨取引所を利用したために米国のロシア捜査チームによって気付かれてしまった。利用された1つの仮想通貨取引所はアレキサンダー・ヴィニク氏による悪名高いBTC-eであり、ヴィニク氏は現在ギリシャで逮捕されており、ロシア、米国、フランスによる3国間の争いが行われている。

 このような取引所でアカウントを作るために使用されたメールアドレスのいくつかを取得することができたFBI(米連邦捜査局)の捜査員はその後、誰でもアクセスできるBC(ブロックチェーン)の取引履歴を用いて、誰がどのようなビットコイン取引を行ったのかに関する全体図を作ることができた。

 つまり、ロシアの諜報機関さえも、捜査員に少しでもヒントを残せば、米国の捜査チームがしたように取引履歴全体を追跡されてしまうということを理解していなかったということだ。16年の米大統領選に関するすべての取引にビットコインを利用したことで、米国の捜査チームは取引を特定し関連付けるために苦労しなかった。彼らの仕事は基本的にBC上の記録が行ったのだ。手がかりと証拠を求めてBCを探すのではなく、基本的に米国の捜査チームは米国の大統領選に干渉しているロシア諜報部隊の秘密資産の金融取引すべてへのアクセスを与えるトロイの木馬を入手したようなものであった。

●ロシアは失敗した

 ロシアは一見成功したように見える米国国内の民主主義へのハッキングを祝ったが、彼らはどうやら足跡を十分に隠すことを考慮しなかったようだ。今回のレポートはGRUのエージェントが偽の個人情報と盗んだ個人情報の両方を利用して仮想通貨取引所でアカウントを作ったと述べている。これらのアカウントはDNC(米民主党全国委員会)のハッキング、そしてこのハッキングによって盗まれた資料のリークと公表に役立ったサーバーとドメインを購入するのに使われた。

 米国の捜査チームはビットコインによるVPN購入をGRUのエージェントまで追跡することさえできた。レポートによれば、このVPNはハッキングによって入手した情報をウィキリークスに流し、他にも米国の大統領選に干渉するための活動に関わったツイッターのアカウント、@Guccifer_2を管理するのに使われた。

 トランプ陣営が勝利を宣言し、民主党陣営が弾劾を提案する中で、モラー・レポートの最終的な影響はまだ不明だが、この時点で、秘密の取引を行うためにビットコインを利用することは「恐竜の活動」という名のファイルにしまい込まれることは明らかであるように思える。CCNは以前に米国の司法当局がBC上の追跡技術に何百万ドルも投資したと報じたが、今回のレポートは仮想通貨取引の追跡はもはや主流の捜査行為であることの明確な証拠である。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.ccn.com/mueller-report-russian-bitcoin-use-2016-election-manipulation

This story originally appeared on CCN.com.

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