ペイパル最初のBC進出はデジタルID

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 ペイパルはデジタルIDに焦点を当てている企業、ケンブリッジ・ブロックチェーンに少額(時価総額1200億ドル超えの企業にとって)の出資を行った。

●ペイパル初のBC(ブロックチェーン)への投資

 ケンブリッジ・ブロックチェーンはデジタル・パスポートと呼べる製品の開発を行っている。ユーザーは誰が自身の個人情報を利用するのかについて厳格な管理が可能となり、それに加えて、個人認証も行うことができる。今回の出資によって、人々が銀行を介さず資金を送る、受ける、貯めることを(加えてデビットカードを利用したATMサービスさへも)可能にするペイパルが将来どのようにBCを利用するのかが分かる。

 ペイパルがビットコイン(BTC)決済を加える噂は長年あったが、同社は仮想通貨にまだ全力で関わっていない。15年にはペイパルは13年に買収したブレインツリー経由でビットコイン決済を可能にした。現在ブレインツリーのウェブサイトで「ビットコイン」を検索すると検索結果は0件である。

 そしてペイパルは今回初めて、仮想通貨に焦点を全く当てていないBC企業に出資を行った。ペイパルにおいて米ドルの地位はまだ盤石だ。

 ペイパルはフォーブズに対して以下のように述べる。

 「私達はケンブリッジ・ブロックチェーンに出資を行いました。何故なら、同社はデジタルIDにBCを応用しており、ペイパルも含めて金融サービスを提供する企業の役に立つと考えているからです」

●デジタルIDとBCの未来

 賭けと価値移転以外のBC技術の主要な利用ケースはバーチャルな文書の安全な発行と利用だ。土地の権利や車両登録、大学の学位、その他の証明書はデジタル・ソリューションに向いている。
 
 BCと代替不可能なトークンの存在によって詐欺の可能性は大幅に減る。真の「電子パスポート」もしくは個人認証システムがどのようなものになるか想像することは、基本的になりすまし可能な写真付きIDカードで個人認証を行っている現在ではまだ難しい。

 ケンブリッジ・ブロックチェーンはこの分野の1つの企業に過ぎない。同社は伝統的な資金調達ルートを選んだが、競合企業のシビックは17年のブームの際にICO(イニシャル・コイン・ オファリング)を立ち上げた。シビックのCVCトークンはイーサリアム(ETH)のプラットフォーム上でのデジタルIDの保管を購入するのに使用される。発行当時にCVCトークンはたった10セント以下の値段であった。

 ケンブリッジ・ブロックチェーンは異なったアプローチ方法を取っている。同社は顧客確認をもっと効率的に行いたい金融系企業のためにBC製品を開発することを目指している。バイナンスやコインベースなどの企業の個人認証を経験したことがある人はそれが大変なプロセスであることを分かっているはずだろう。自撮りなどをする必要があるのだ。

●BCによる個人認証分野に複数のプレーヤーが

 ケンブリッジ・ブロックチェーンやシビックのような企業によって、ユーザーは厳格な個人認証プロセスを1回行うだけで、持ち運び可能で複数の機関で利用可能な認証済みのIDを発行することができるかもしれない。

 もしくは、もっと高度なシステムかもしれない。伝統的な銀行もしくはペイパルで既に個人認証を終えている人々は数回クリックするだけで追加の国際的な金融サービスへのアクセスを得ることができるかもしれない。

 現時点では、ペイパルのような企業がケンブリッジ・ブロックチェーンのような企業から何を求めているのかについて予想することしかできない。恐らく仮想通貨に熱心な人の多くはペイパルが同社が抱える大量の顧客に対して仮想通貨決済を可能にすることを求めているだろう一方で、ペイパルがBC分野で行動を起こしている事自体がポジティブな兆候である。多くのBC関係の特許を有している伝統的な銀行やテクノロジー企業と異なり、ペイパルは1つしかそのような特許を獲得していない。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.ccn.com/paypals-first-blockchain-bet-digital-identity

This story originally appeared on CCN.com.

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