日本の裁判所、コインハイブでクリプトジャックを行った男に無罪判決

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 「世界のクリプトジャッカーよ、荷物をまとめ日本へ向かえ!」

 自身のウェイブサイト上でクリプトジャック・ソフトウェアを違法に運用した男性への無罪判決を受け、日本の裁判所が伝えたメッセージは上記の通りだろう。

 横浜地方裁判所によると、31歳のウェブデザイナーに刑罰を科すのは行き過ぎだという。この男性は、コンピューターリソースが仮想通貨のマイニングに使われることを閲覧者へ明示的に通知せずにクリプトジャック・ソフトウェアのコインハイブを自身のサイトに埋め込んだ件で起訴されていた。同裁判所はさらに、コインハイブはコンピューターウイルスの要件を満たしていないとの判決を下した。

 本間敏広裁判長はこの判決で、17年10月から11月にかけて行われた自身のサイトにコインハイブを埋め込むという行為は「社会的に容認できない」ものではないが、このマルウェアは閲覧者に軽度とはいえ影響を与えたと述べた。検察は900ドルの罰金を求めていた。

●サービス濫用によりコインハイブが終了

 裁判所は男性を支持する判決を下したが、この31歳の人物はもはやコインハイブを使うことはできない。コインハイブは2月下旬にサービス終了を発表している。この男性がモネロ(XMR)をマイニングしていた場合、4月30日までに出金する必要がある。ブラウザ上のマイナーであるコインハイブは、悪意のある利用者による濫用が続いたことがこの決定の理由だとしている。

 コインハイブはクリプトジャッカーの間で人気を博したが、当初の目的は広告に代わる収入源を提供することだった。

 市場シェアの60%以上を占めていたコインハイブの閉鎖にもかかわらず、クリプトジャックは引き続き脅威になり続けると予想されている。他の類似した仮想通貨マイニングマルウェアが出現してきているためだ。

●クリプトジャックの脅威が拡大中

 脅威の調査研究を行っているIBM Xフォースが行った調査では、クリプトジャックは18年に450%増加している。IBMの子会社である同社によると、これはランサムウェア攻撃の減少と一致しており、犯罪者が手法を変えていると示唆される。

 別のサイバーセキュリティ企業は、さらに警戒すべき統計を所持している。例えばマカフィーは、18年にクリプトジャック・マルウェアが4000%増加したと推算している。これらのマルウェア数は17年第4四半期には50万件だったが18年第3四半期には400万件に増加した。これらのマルウェアはブラウザ内マイニングだけでなくOS(オペレーティングシステム)へのインストールも可能だった。ルーター、IoT(モノのインターネット)デバイス、IPカメラ、メディアプレーヤーといった機器も標的になっていた。

●技術プラットフォーム、クリプトジャッカーに対抗

 仮想通貨マイニングマルウェアの一般的な配布方法は、アプリストアを通じたものだ。こうしたマルウェアは娯楽用、教育用、実用アプリを装っているが、実際には仮想通貨マイナーである。最近ではマイクロソフトが、サイバーセキュリティ会社のシマンテックによる通報を受け、自社ストアから8つのクリプトジャックアプリを削除している。これらのアプリは表面上、モバイル検索エンジン、動画ダウンローダー、バッテリー・オプティマイザーなどを装っていた。

 技術プラットフォームはこれらのマルウェアを自社プラットフォームから削除するためにあらゆる努力を払っているが、サイバー犯罪者は常に手法を変えているため一部は検出を逃れている。これらのマルウェアに対するサードパーティのソリューションとしては、クリプトジャック・マルウェアをチェックするブラウザ拡張などが存在する。

(イメージ写真提供:123RF)

https://www.ccn.com/japanese-court-acquits-coinhive-cryptojacker-shocking-verdict

This story originally appeared on CCN.com.

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