英国、フィンテックの世界都市を目指す

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 ハモンド英財務相は3月22日、ロンドンで開かれた財務省主催の第2回フィンテック国際会議で、仮想通貨のリスクとメリットを調査するため、イングランド銀行(BOE)と英金融行為監督機構(FCA)を含めた省庁横断の「仮想通貨対策チーム」を発足させると発表した。19年3月のEU(欧州連合)離脱後に予想されるロンドンの金融街(シティ)弱体化を補うため、フィンテックの世界都市を目指す。

 同日、ハモンド財務相はモリソン豪財務相と「フィンテック・ブリッジ」と呼ばれる協定を結んだと発表した。英国とオーストラリアはフィンテック関連の規制や政策で協力すると同時に、英国に拠点を置くフィンテック企業がオーストラリアでもフィンテック関連製品の販売やサービスの提供をできるようにするのが狙い。ハモンド財務相は「金融業界のIT標準を作り、フィンテック企業が銀行と簡単に提携できるようにする」と述べた。

 また、「英国に本拠を構えるフィンテックのベンチャー企業の方がドイツやフランス、スウェーデンの企業よりも多くの資金を集められる」と主張し、英国の50億ポンド(約7630億円)といわれるフィンテック市場の将来性の高さを強調した。ハモンド財務相によると、英国の17年のフィンテックへの投資額は2倍以上に急拡大しており、どのEU加盟主要国よりも多く、英国のフィンテック企業の資金調達額もドイツの4倍以上、フランスやアイルランド、スウェーデンの合計額よりも多いという。

 英国の公正取引委員会(CMA)も「オープンバンキング」構想の実現に向けて取り組みを始めており、データやプラットフォームをAPI(インターネットを使ってさまざまな機能を提供する一種のプラグインソフト)開発ツールとして、フィンテック企業に公開するよう通達を出している。英国の金融サービス専門サイト「フィンエクストラ」のリズ・ラムリー氏は、英オンラインニュース「ラカンター」への3月27日付寄稿文で、「今後、フィンテック企業は銀行のデータやプラットフォームとウェブフック(アプリケーションの更新情報を他のアプリケーションへリアルタイムで提供する仕組み)などのAPIアプリを融合させ、消費者にさまざまな金融サービスの提供が可能になる」と指摘する。

 一方で、英金融大手HSBCのマーク・タッカー会長は「英国がフィンテックの世界的な盟主国になるには中国との厳しい戦いが待っている。将来のデジタル経済やモバイルインターネット社会の構築では中国がリードしている」と警告しており、英国が思惑通りにフィンテックの世界都市となれるか疑問視する声もある。

(イメージ写真提供:123RF)

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