仮想通貨交換業の新団体が船出

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(写真は、日本仮想通貨交換業協会のメンバー。前列中央が会長の奥山泰全氏)

 仮想通貨交換業者として登録している16社が揃って加入する一般社団法人 日本仮想通貨交換業協会が正式に発足した。4月23日に最初の臨時社員総会を開催し、5名の理事を選任。その後開かれた第1回理事会で会長、および、副会長(2名)を選任した。同協会は、資金決済法第87条が定める自主規制団体として認可をうけるように体制を整える。会長に就いた奥山泰全氏(マネーパートナーズ代表取締役社長)は、「16社が一致団結して業界の健全な発展をめざし、利用者の不安払しょくに努めたい」と決意を語った。

 副会長には、加納裕三氏(bitFlyer代表取締役)と、廣末紀之氏(ビットバンク代表取締役社長)。そして、5人の理事は、会長・副会長の他に、北尾吉孝氏(SBIバーチャル・カレンシーズ代表取締役執行役員社長、石村富隆氏(GMOコイン代表取締役社長)で構成する。

 仮想通貨の取引を巡っては、日本は世界に先駆けて行政が法律で規制し、「仮想通貨大国」といわれるほどに日本円での取引が膨らんだが、一方で取引所大手コインチェック社から約580億円相当の仮想通貨が不正に流出するなどセキュリティの不備も明らかになった。取引の信頼性を大きく損なう事件に危機感を同じくした交換業者が、安心して取引できる環境をつくろうと集結し、設立したのが日本仮想通貨交換業協会だ。仮想通貨の取引に関係するシステム会社等も参加する業界団体は既に存在するが、交換業者(取引所)を会員とし、その全てが参加する協会として仮想通貨取引に大きな存在感を持っている。

 奥山氏は、「自主規制規則を制定し、その実効性を確保することが喫緊の課題」とし、規制の策定、および、検査業務を担う体制の整備を急ぐとした。また、事業計画の整備、統計情報の収集と発表など、日本証券業協会など他の団体の体制等を参考にしながら、自主規制団体に相応しいと認められる協会をめざすとしている。「セキュリティ、内部管理体制、取引ルール、広告、開示情報の整備など、何が優先というものはなく、市場の健全な育成に寄与すること全てにおいて、早急にルールを整備していく必要がある」との認識を示した。

 副会長の加納氏は、「業界全体が自主規制規則を定め、強制力をもって規制することによって、安心して利用できる環境を整えたい。フィンテックの進化はめざましく、サイバーセキュリティやISOなど関係団体とも連携し、世界の基準となる規制になるよう整備していきたい」と語った。同じく副会長の廣末氏は、「仮想通貨、ブロックチェーンの技術は社会に貢献できる。安心して利用できる環境をつくり、社会に定着をはかりたい」と協会の意義を強調した。

 なお、自主規制団体として協会の独立性を担保し、実効性のある規制を実施していく上でも現在の登録業者である16社だけでなく、新たな参入者の参加も積極的に求めていく。みなし業者、また、新規に申請する事業者も積極的に受け入れていく方針だという。