テレグラムのICO:18年最大のトークン販売について「わかっていること」と「わかっていないこと」

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テレグラムのICO(イニシャル・コイン・オファリング)参入が仮想通貨市場を賑わせている。18年に入り、当社のICOに関する噂が業界内に広まっている。世界で通信アプリを展開するテレグラムの幹部は、ICOについて正式に発表していない。「GRAM」と呼ばれるトークンを販売して資金調達を行っている事実も確認できていない。

それなのに、なぜこれほどまでに話題になるのか。口が堅いといわれるパベル・デュロフテレグラムCEO(最高経営責任者)の存在だけでなく、数十億ドル規模の資金調達が実施されるらしいとの報道が影響していると考えられる。

仮想通貨市場最大となるトークン取引を機密扱いにしたいテレグラムの思惑とは裏腹に、様々な憶測が広がっていった。

これまでにわかっていることを、時系列で整理する。

12月
デュロフCEOはこの時点で、ブルームバーグの取材に対して、年明けに「大きな計画」があることを明かしていた。今となっては、それが何を意味していたのか明白である。他の何らかの計画を進めていたのかもしれないが、このICOほど大きなプロジェクトがあるとは考えにくい。

1月
テレグラムが何らかのICOを検討していると投資家の間で話題となり、コインデスクに伝わり始めたのが、12月後半だった。

その後、この計画に関する最初の報道がなされた。それは、テレグラム・オープン・ネットワーク(TON)という、驚くほど拡張性に富む次世代のブロックチェーン技術を伝えるものだった。これには、Orchid、Blockstack、Filecoinといった、仮想通貨の著名企業がすでに行っているサービスも含まれている。

モバイルデバイスを使用して超高速決済やマイクロペイメントが行える上、手数料も低く抑えられているのが特徴だ。

コインデスクはその後、テレグラムによる巨額の資金調達の可能性を伝えた。当時の複数の投資家の話によれば、未公開と公開とで、それぞれ6億ドルの販売規模になるとのことだった。テレグラムはGRAMと呼ばれるトークンを5,000億発行し、TON経由で販売すると推測された。

これらの報道後、GRAMの取引所をうたう偽サイトがすぐに出現した。デュロブ氏が偽サイトの存在をツイッターで確認したことで、クラウドセールの発表が間近であることが判明した。

コインデスクはホワイトペーパーの全貌を入手したため、トークンの仕組みを報道することができた。ホワイトペーパーの付属書には、一般的ではない方法が記載されていた。すべての5,000億トークンには最低販売価格が設定されており、その後、各トークンには、最終販売価格の一部が上乗せされるという仕組みだった。

指定の方法でGRAMがすべて販売されれば、TON経由での調達額は最大147億ドルに上る。

月半ばには、テレグラムがさらに巨額の資金調達を検討しているとブルームバーグが報じた。

このような状況の中、アーリーステージの企業に対して投資を行うAlok Vasudev氏はツイッターで、(このクラウドセールに好意的と思われる)従来のテクノロジー投資家対(ほぼ参加を見送っている)仮想通貨のインフルエンサーという構図で、テレグラムのICOをうまく表現している。

2月前半
バレンタイン当日、複数の投資家がGRAMトークンを手放していることが判明した。1GRAM当たり、購入価格の2倍ほどで販売したとクオーツは伝えている。

すべてのGRAMはSAFT(Simple Agreement for Future Tokens=トークン投資に関する簡易契約方式)に基づき販売された。トークン自体には流通後、長期の売却禁止期間が設けられている。また流通は、テレグラムが独自のブロックチェーンを完成できるかにかかっている(ホワイトペーパーによれば、マスターチェーンは数百万ものブロックチェーンで構成されている)。

売却禁止期間は4種類あり、最長期間は18カ月である。

2日後、テレグラムのForm Dの内容から、非公開販売で当初予定していた6億ドルを25%超過したとテッククランチは伝えた。最終的な調達額は8億5,000万ドルだった。

この時点であらゆる噂や不確実なソースが混在し、テレグラムはコインデスクを含め、どの取材にも応じなかったため、憶測が憶測を呼んだ(すべてが事実無根というわけではない)。

2月後半
テレグラムが耳目を集める中、唯一正式に公開された文書は、証券取引委員会(SEC)に提出されたForm Dのみである。

しかし、その後も追跡取材は終わることなく、月後半になって様々な報道が飛び込んできた。

まず、Vergeによれば、テレグラムはプレICOを秘密裏に実施し、SECに提出したラウンドとほぼ同額の資金を調達した。総額は16億ドルになると推測されているため、2回目のラウンドでは7億5,000万ドルを調達したことになる。同社は、最終的な数字を把握できていないことを認めている。

次に、クオーツの報道では、2回目のラウンドには11億5,000万ドルという明確な目標があり、総額は20億ドルに達する見込みだとした。また、1GRAMの価格は1.45ドルと、前回のラウンドから著しく上昇したとしている。目論見書に記載された1GRAMの価格は約0.3ドルだが、初回ラウンドは規模が大きく、最終的に0.38ドルまで上昇した。

クオーツが伝えた数字は、この取引を把握している様々なソースからコインデスクに寄せられた情報と一致する。

最後に、テレグラムは明らかに、19年10月末までに正式なTONプラットフォームを提供できない場合の対応策として、何らかの払い戻し措置を用意していた、とビジネスインサイダーは報じた。

また、クラウドセールの総額は、最大で25億5000万ドルに達する可能性があるとしている。

https://www.coindesk.com/telegram-ico-know-dont-2018s-biggest-token-sale/

This story originally appeared on CoinDesk, the global leader in blockchain technology news and publisher of the Bitcoin Price Index.